【韓国】海軍の係留ロープ切断事故を他山の石とせよ!

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『痛ましい入港行事での係留索切断事故』

韓国海軍で2019年5月24日に、痛ましい事故が発生しました。

入港作業中に「係留索」が切れ、1名死亡4名が負傷しました。

この事故は、海上自衛隊にとっても他人事ではありません。

「他山の石」として留意すべき話です!

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2019.05.23

韓国海軍の係留ロープ切断事故について

2019年5月24日に、ソマリアアデン湾派遣の任務から帰国した駆逐艦の入港歓迎行事で発生しました。

駆逐艦「チェ・ヨン(崔瑩 )」(KDX-Ⅱ:4200t)が、鎮海海軍基地で入港作業に係留索が切断しました。

この事故で、1名死亡4名負傷となりました。

図1 事故直後の写真
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引用URL:https://lpt.c.yimg.jp/amd/20190525-00080006-chosun-000-view.jpg

海軍軍人として、痛ましい事故であり哀悼を捧げます。

状況はどうだったのか?

新聞報道によると、入港作業中に「係留索」が切れて、前部甲板作業員に当たった模様です。

状況から察するに、陸上の「ボラード(係留柱)」に係留索が掛かった後に発生したと考えられます。

係留索が掛かった後に、船が動いてテンション(張力)が掛かりすぎたためと推察されます。

練度不足の一言で片づけるべきではない

この話を聞くと、「韓国海軍は練度不足だから」なんて意見が出てくるかもしれません。

しかし、今回の事故はよく留意して考慮すべき事故です。

「係留索の破断」による事故は、海上自衛隊でも起きています。

さらに写真から「係留索」をめぐる問題が浮上してきます。

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合成繊維ロープという問題点

事故の写真を見て気付いたのは、「合成繊維ロープ」で事故が起きていることです。
(図1の左側にある白いロープ状のものが「係留索」で合成繊維(ナイロン))

最近の船舶の流行として、「合成繊維ロープ」を使用することが多くなりました。

軽量・高強度のため、民間だけでなく海軍艦艇にも使用され始めています。

図2 補給艦ましゅうの係留索
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引用uRL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:JS_Mash%C5%AB_(AOE-425)?uselang=ja#/media/File:JS_Mash%C5%AB_(AOE-425)_at_Maizuru,_-09_Oct_2005_b.jpg

現職時代に、「係留索」をめぐる懸念が現実になりました。

合成繊維ロープは使いやすいんだが・・・

海上自衛隊では、従来「マニラ麻」を使った「マニラロープ」を係留索として使用していました。

海水にも強く、いろんな面で運用の「感」が効くものです。

図3 マニラロープ
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引用URL:https://pixabay.com/ja/photos/ロープ-結び目-関連付け-1149730/

新型の大型艦艇が導入されるようになり、重量軽減のため「合成繊維ロープ」が導入され始めました。
(補給艦ましゅうから導入を開始)

強度と軽さが売りなのだが・・・

「合成繊維ロープ」は、強度と軽さを備えています。
(ナイロン・ポリプロピレン・ザイロンなど各種の合成繊維がある)

従来の「マニラロープ」よりも、強度が強くいろんな面で便利になっていました。

しかし、問題も出てくるようになりました。

突然ロープが破断する!

導入時の試験で問題になったのが、

『合成繊維ロープは、前兆現象なしに突然破断する』

ことです。

従来の「マニラロープ」は、破断する前に「前兆現象」がありました。

  • 焦げ臭い臭いがする。
  • 金属音のような高い音が鳴り出す。
  • ロープから煙が出てくる。

このような「前兆現象」が出てくることで、係留索が切れるという「予見」を察知できました。

「合成繊維ロープ」だと、「前兆現象なし」で突然破断するのです。

運用面で問題となり、「使用時間の厳格管理」「索の点検強化」が行われることになりますた。

「合成繊維ロープ」使用を嫌がる艦長も・・・

導入してしばらくすると、「合成繊維ロープ」の使用を嫌がり「マニラロープ」を求める艦長も出始めました。

「合成繊維ロープ」は、運用員による修理作業が面倒という面も出て来ました。

図4 もやい索の修理(米海軍)
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引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Ropes?uselang=ja#/media/File:Harboring_savings_131025-A-AP268-813.jpg

ロープは切れるもの!検討をしっかりと!

私も、現職時代に「係留索」が切断して飛んできた経験があります。

遠洋練習航海のとき、パナマ出航時に係留索を外すタイミングが合わず発生しました。

あの時は、前兆現象とともにベテラン運用員の

『索が切れる!退避しろ~!!』

という掛け声に助けられました。

結構「係留索」は切れるものです。

「合成繊維ロープ」になり、強度と軽さが得られましたが、運用の面で問題があるといえます。

今後、海上自衛隊でも同様の事態が起きるかもしれません。

十分な対策が求められます!

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3 件のコメント

  • マニラロープは「ハイライン」以外では使ってません。
    あなたは通常使われている「合成繊維索(ナイロンロープ)」と、新たに導入された軽量繊維の「ダイニーマロープ」を混同されてます。
    ダイニーマロープは「伸び」がないため確かに予兆なく切れますが、係留索は「伸び」がありますのでいきなりは切れません。
    「かしま」の件はナイロンロープですから、甲板作業員なら危険なことはわかります。

    • サイサリス さん、コメントありがとうございます。
      そういえば思い出しました!「ダイマー二ロープ」の導入でのやつでした!
      艦補処で中途半端に聞いていたやつだった・・・
      その後の職場で「軽量繊維」のロープを使う職場にて、運用員から「突然切れるから注意が必要」といっていたのを書いていました。
      中途半端な記事で申し訳ありません!

      • もともと「ダイニーマロープ」は伸縮性のなさが有効ということで、
        艦位をがちがちに固めて動かすわけにはいかない某測定時に使われてました。
        それが「水に浮くほどの軽量」「高強度」ということで通常係留索としても使われるようになったのです。
        ただし「摩擦係数が低いため滑りやすい」という特性もあります。

        強度に関してはとんでもないもので、巻き止めていたボラードが溶接面から吹っ飛ぶという事故も
        起きるくらい強力です。(現員は溶接不良との調査結果)

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