【防衛省】新インセンティブ契約品が増えてるね~!

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『いつの間にか新インセンティブ契約品が増加!』

最近の防衛装備品の調達について、防衛装備庁の公表資料で面白いものを見つけました。

ここ5年ほどで「新インセンティブ契約」の件数が増えているのです。

「新インセンティブ契約」ってなに?と思う方もいるかと思います。

防衛装備品調達の、面白い「新インセンティブ契約」についてご紹介!

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「新インセンティブ契約」って何?

ここで、「新インセンティブ契約」って何?と思う方がいるかもしれません。

防衛装備品調達の中で、特殊な契約のため結理解するのに時間が掛かるものです。

しかし、装備品調達で結構重要なものです。

以前は「利益が出たら返還」!

防衛装備品の調達で、以前は「超過利益の返納に関する特約条項」というものがありました。

(参考文書)『超過利益の返納に関する特約条項』
URL:https://www.mod.go.jp/atla/souhon/pdf/choukarieki_hennou.pdf

この方式は、契約後に企業のコストダウン努力で利益が出た場合、「超過利益」を返納させる方式でした。

図1 「超過利益」のイメージ
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引用URL:https://www.mof.go.jp/budget/topics/budget_execution_audit/fy2010/sy220629/2206d_50.pdf

これだと、企業側にコストダウンをするメリットがなくなります。

防衛装備品の調達価格の「高止まり」が起きる要因でした。

新インセンティブ契約にてコストダウンと利益確保!

平成11年度から、「インセンティブ契約」の試行が行われていました。

しかし、コスト削減額の「50%」を返納する契約でした。

さらに、翌年度以降の契約を保証(随意契約化)しない制度のため、2件しか採用されていませんでした。

平成20年にも改善されたのですが契約が進まない状況となりました。

そのため、さらに平成25年度から「新インセンティブ契約」が始まりました。

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新インセンティブ契約にて企業利益が増加!

さらに改良された「新インセンティブ契約」では、

  • インセンティブ率の多様化
  • 申請方法の多様化
  • 作業効率化手法にてコスト削減
  • 随意契約にて翌年度以降の契約を保証

という方式に切り替わりました。

図2 新インセンティブ契約の適用率
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引用URL:https://www.mod.go.jp/atla/souhon/insenthibu_osirase.pdf

その結果、平成25年度では「2件」だった「新インセンティブ契約」が、平成29年度には「21件」まで増加しました。

(参考資料)「中央調達の概況(平成30年度版)」(防衛装備庁)
URL:https://www.mod.go.jp/atla/souhon/ousho/pdf/4-06.pdf

結構「新インセンティブ契約」が進んでいます。

「新インセンティブ契約」をした防衛装備品は?

「新インセンティブ契約」を行った防衛装備品は確実に増えてきました。

特に「調達個数の多い装備品」での契約が目立ちます。

確認できた「新インセンティブ契約」装備品

「新インセンティブ契約」を行った装備品について、いくつか契約情報から判明しているものがあります。

図3 CHUKAR Ⅲ(日本電気)
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引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/ed/MQM-74%C3%975.JPG/320px-MQM-74%C3%975.JPG

図4 120mmM、JM1りゅう弾(小松製作所)
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引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcQObc3pEYuiC7ajH36SKoZZf1Re90fXxvSIJYA-0AKcp12o7psW9w

図5 「91式105mm多目的対戦車りゅう弾」 および「155mmH、M107りゅう弾」
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潜水艦用鉛蓄電池も「新インセンティブ契約」!

他に潜水艦用鉛蓄電池についても「新インセンティブ契約」が開始されています。

図6 潜水艦用鉛蓄電池(SCG)
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引用IRL:https://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/18/jigo/sankou/jigo05_sankou.pdf

29SSから「リチウムイオン電池」搭載となっていますが、現行の22隻の潜水艦維持用の電池です。

比較的多数の量産を行うため、コスト削減ができるようになります。

意外と、いろんなところで「新インセンティブ契約」が始まっています。

小松製作所は「新インセンティブ契約」で生き残りを図る!

以前に、小松製作所が「装甲装輪車(改)」の開発失敗で防衛産業から撤退するという報道がありました。

『いずれ弾薬事業からも撤退する』

そんなことを言ってった方もいましたが、結構したたかに「新インセンティブ契約」で利益確保をしています。

逆転の発想でコストダウン!

小松製作所のコストダウンの方法については、

『逆転の発想』

が行われていて、金属工学を習った人間なら納得する方法です。

製造工程の1工程が必要なくなる方法です。(防衛省時代に見学)

意外と、小松製作所は「新インセンティブ契約」で生き残るかもしれませんよ~!

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4 件のコメント

  • 更新お疲れ様です。

    お役所仕事といえばお役所仕事の産物ですがやはり官の契約は大変ですね……
    後契約といえばごく最近H&K製の「多用途機関銃」なる銃器を海自が購入したそうで

    海自で艦載用以外に機関銃使うところとなると……

    • ROKETTOさま、コメントありがとうございます。
      官の契約って難しいうえに、フェアじゃないところがあるんですよね~(超過利益変返還特約)
      海の「多用途機関銃」となると、あそこかなあ・・・?
      前から7.62mmの機関銃を求めてましたから・・・
      (74式車載機関銃じゃ当たらん!って言ってたっけ・・・)

  • なるほど、企業サイド的に今まで旨味が無かったのは自分自身過去に軍需産業にいたのでわかっていたつもりでしたが、これなら色々な意味で発展させることができますね。
    小うるさい総務省の随契の指針にさえ沿っていればですが、元より入札や公募随契でどうにかなる商品でもないですし。
    ピンポイントでの随契もできますし。
    今後に少し期待が持てますね!

    • Birdさん、コメントありがとうございます。
      以前は随意契約でやっていたものも、「M事案」のせいで、
      「何でもかんでも一般競争入札が原則!」
      とやってしまったせいで、防衛産業側に手間を取らせたところがありました。
      (2重3重のの手間暇に・・・)
      「新インセンティブ契約」であれば、それなりに企業努力に見合う「対価」を出していけます。
      「税金の効果的活用」と「防衛産業の維持」に合うと考えております。

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