【艦補処】イスラエル製装備品輸入に関わり思うこと。

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『大手を振ってイスラエル製装備を導入できる!』

自衛隊を取り巻く環境が変化して、「防衛装備移転3原則」が登場しました。

大きな変化として、今まで情報を秘匿していたイスラエル製装備の輸入が公表できます。

艦補処にて、イスラエル製装備の輸入に関わった者として良い変化だと思います。

今回は、意外とあるイスラエル製装備のお話!

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イスラエル製装備の担当になる!

艦補処にて武器の関係仕事をしていた時に、一番特徴的な仕事がありました。

それは

『イスラエル製装備の輸入品担当』

になったことです。

本来は別の人が担当する予定だったのですが、輸入代理店側を通じてちょっと「お話」があって担当替えとなりました。

なぜ担当替えが発生したか?(代理店側の説明)
担当者の「アラブ諸国の在住歴」について、イスラエル側が問題視している。
(担当者は、学生時代に「アラブ諸国の大学に短期留学」していた経歴があった。)
・可能であるなら、中東諸国への渡航歴のない幹部に変えてほしい。

なぜか「商社側」が、一担当者の渡航歴情報を入手できたのか・・・

なかなか「情報戦」の闇を見た気がします・・・(汗)

「手ごわい相手だからな?」

担当替えになったときに、班長から

『イスラエル関係は手ごわい相手だから注意しろよ』

との忠告があるほどでした。

何しろ「一人の海自幹部自衛官の渡航歴」を把握してくるほど、情報収集能力が高い「商社」です。

かなり手ごわそうな相手ですね。

図1 イスラエル
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引用URL:https://pixabay.com/ja/photos/%E5%9B%BD%E9%9A%9B-%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%B0-%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A8%E3%83%AB-2681369/

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話してみるとそれほど怖くない!

実際に、イスラエル製装備の輸入代理店と話してみると、それほど怖い感じはしません。

むしろ、米国製の代理店より親切なところがあります。

仕様書や価格交渉でも、米国より「融通の効く」会社でもあります。

ただ、代理店側も徹底的に「情報秘匿」に対して厳しく、タフな「ビジネス」交渉になります。

図2 秘匿する代理店商社マン
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引用URL:https://www.pakutaso.com/20160706189post-8348.html

海自に導入されている装備は秘密!

ここで海自は、どんな「イスラエル製装備」を導入しているのか?そんな疑問が出てくると思います。

しかし私からの答えは、

『絶対に秘密の装備品!存在しない装備品になっているから!』

という答えになります。

ホントにヤバい装備品です!ウワサは聞いていたけど自分が担当になるとは・・・

『特別警備隊関係の物です!』と言えればよいのですが、もっとヤバいものです。

導入していることがバレると、国会で問題になるレベルの装備です。

『この装備だけは絶対に公表するな!』

それほど扱いが厳しい代物です。

イスラエル製兵器導入は悪いことか?

イスラエル製の装備を導入・ライセンス生産したものは、自衛隊にいくつかあります。

『武器』に目が行きがちですが、意外と「付属品」で導入しています。

F-2戦闘機用胴体下増槽タンク

以外と知られていないのが、航空自衛隊F-2戦闘機の胴体下増槽です。

図3 F-2戦闘機と増槽
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引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/F-2_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)#/media/File:Ken_H._%27Mumbo-Sirius%27_-_Mitsubishi_XF-2A_flight_demo(1)_(5113727792).jpg

300ガロンの燃料搭載ができる増槽は、イスラエルで開発されたものです。

F-2戦闘機導入に合わせて、イスラエルからライセンス生産されたことは知られていません。

その他、UAVの共同研究などいろんな協力体制が生まれています。

現職のころは「イスラエルとの協力」は、「秘匿」となっていました。

理由としては「問題追求を受けたくない」という消極的なものです。

平和の掛け声だけで人を守れるか?

平和運動団体が、「イスラエルとの協力をヤメろ!」何て言っています。

その人たちに聞いてみたいですな?

  • 『掛け声で実際に日本国民の生命と財産を守れるのですか?』
  • 『実戦経験が豊富なイスラエル製の装備を導入のほうが守れますよ?』

イスラエルの会社から聞いた、装備品のあり方が身に沁みます。

イスラエルの軍事哲学
『効率的に、戦闘力を奪う装備こそ良い装備だ。』
『自国民の血を流させないことが最優先である。』

防衛は「人道主義という浪漫」に酔ってはいけない。

イスラエル製装備に関わることで、装備系幹部としての在り方を知りました。

「平和のために」という言葉は、心地よい言葉かもしれません。

しかし平和の言葉に酔って実際に「自国民の血を流させる」ことは避けなければなりません。

イスラエルは、実戦経験の豊富な国です。

イスラエル製装備は「戦闘経験」に基づく、軍事的ノウハウがあります。

防衛装備研究では、イスラエルの技術も導入していくべきと考えます。

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11 件のコメント

    • キャ二―さん、コメントありがとうございます。
      米国製のコストの高さから、イスラエル製のUAVはかなりお買い得ですな。

  • ということは自衛隊装備年鑑に掲載されていない装備品がそれなりにある、ということでしょうか?
     F-2のドロップタンク、イスラエル製というのは初見でした。KeenedgeさんのF-2の解説記事にもありませんでしたので。

    • REWさんコメントありがとうございます。
      F-2胴体タンクの採用は、設計当時に空力学の観点からイスラエル製の物が選定されたと聞いています。
      (設計段階の1990年代のころです。)
      エアインテーク周りの設計変更に伴い、F-16固有の胴体下タンクがそのまま使用できないため代替品としてイスラエル製が選定されたと聞いております。

      • お返事ありがとうございます。
         国産FCSを搭載するためにレドームを大きくした関係でエアインテークの設計変更が必要になったことは聞いていたのですが、ドロップタンクまで変更する必要があったとは考えが至りませんでした。F-2とF-16はまさに「ぱっと見た目以外は全部異なる」のですね。

    • REWさん、コメントありがとうございます。
      自衛隊装備年鑑に掲載されない装備は結構存在しています。
      F-2戦闘機のドロップタンクについては、XF-2の4機の搭載用は輸入品、量産機の時はイスラエルから技術供与を受けた日本の企業のライセンス生産品ということを、空自開発実験団で聞く機会がありました。
      付属品ですので、あまり細かい情報を記載していない所があります。
      (その後、ライセンス生産の企業が防衛産業から撤退したため修理に苦労しているそうです)

      • お返事ありがとうございます。
         さすがに「秘密兵器」というものが存在しているのでしょうね。しかし予算取得から執行まで開示されている資料を丹念にひもとけば「年鑑に記載が無い装備がある」ということがわかるものなのでしょうか?
         F-2のドロップタンク、大変なことになっていたんですね。去年撮影した、築城基地祭でのF-2の写真を見ると300galのタンクを付けた姿は無かったです(600gal×2か無し)。一方、2015年に行ったときは付けている写真もあり、この頃企業が撤退したのでしょうか?

        • REWさん、コメントありがとうございます。
          予算資料・調達情報・部品修理情報などを丹念に追跡すると、「何やらおかしな名称」の物品が出てくることがあります。ここから追跡できることはあります。
          F-2ドロップタンク(300ガロン)は、撤退時期はもっと前の時期ですね。
          ある程度の期間部品補修だけは続けていたのですが、修理サービスからも撤退しています。

          • 再度のお返事ありがとうございます。
             なぜF-2のタンクにイスラエル製を採用だったのでしょうか。真ん中のパイロンに付けるドロップタンクでしたら米国製でもありそうなものですが、イスラエル製の方が色々洗練されていたりするのでしょうか?
             ドロップタンクを改造して色々なポッドを作る理由というのが風洞試験を省略できるから、というのは眼からウロコでした。
             「ニコニコ~」の記事だとF-2の600galタンクがイスラエル製とあったりしますが、何が真実か探すのも軍オタの楽しみどころであります。

  • 渡航暦を把握していた商社・・・というのはイスラエル側が調べた情報をそのまま伝えてきただけではないのですか?
    日本の民間企業でそんな情報収集能力を持っているところがあったら驚きます。

    • cranefly さん、コメントありがとうございます。
      もしかすると、イスラエル側情報を伝えたのかもしれません。
      ただ「商社」の情報収集力は結構侮れないですよ~。
      あちこちにネットワークがあって、他の省庁に深く食い込んでます。

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