【幕僚編⑧】SBU投入!商船に偽装したAGIを拿捕せよ!!

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『SBUを投入して、商船に偽装した情報収集艦を拿捕せよ!』

第1次総攻撃によって、敵X国艦艇に多大の損害を与えることができました。

しかし、TG21.1が壊滅する被害を受ける事態を受けてSF司令部が偽装商船の存在を発見!

商船に偽装した敵情報収集艦(AGI)をSBU投入にて排除します。

知られざる、戦時での司令部計画のSBUの作戦演練をご紹介!

前回までの記事。

【幕僚編⑦】反撃のJTF!第1次対艦総攻撃開始!

2018.11.15

なぜTG21.1は壊滅した?目標誘導艦の存在が明らかに!

前回計画した、第1次総攻撃において「敵TGα」への攻撃戦果確認が実施されました。

結果として、半数以上の敵艦艇を撃沈・撃破することに成功しました。

しかし、TG21.1は対艦ミサイルの反撃と「敵SSN」の攻撃で壊滅です。

この状況に、SF司令部は「情勢見積もり」の再検討を行います。

TG21.1への「ターゲティング」が正確すぎる!

「連続情勢判断」において、TG21.1への敵TGαの攻撃が適格過ぎる点を指摘されました。
併せて、「敵SSN」が都合よくTG21.1に近接していることについて「不自然な作為的事象」と判断されました。

ここから導き出される結果として、

『TG21.1への対艦ミサイル誘導など、目標へ誘導する商船偽装情報収集艦がいるのでは?』

通常「情報収集艦(AGI)」は、軍艦として行動しており識別が容易です。

図1 情報収集艦
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引用URL:https://ja.wikipedia.org/wiki/中華人民共和国海軍艦艇一覧#/media/File:PLANS_Beijixing_(AGI-851)_20120514.jpg

国際法や「サンレモ・マニュアル」では、発見しだい即時撃沈が可能です。

しかし、「商船」に偽装した「情報収集艦」であると状況が厄介になります。

『商船』の場合、まずは「警告・臨検」が基本となります。

敵X国商船が、当該演習海域内にいてもすぐに撃沈できません。

無警告撃沈を行うと「重大な戦争犯罪」になります。

とにかく、情報本部など各所から航行船舶の情報を集めます。

やはりいた!不審な敵X国商船から軍用電波を傍受!

情報本部電波部に要求した「情報要求(EEI)」に対して、回答がありました。

『TG21.1の近くに敵X国商船が存在、対艦攻撃前後に不審な軍用電波を発信』

やはり、偽装商船の「情報収集艦(AGI)」が存在していました。

図2 偽装商船(イメージ)
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引用URL:https://commons.wikimedia.org/wiki/Category:Kormoran_(ship,_1938)?uselang=ja#/media/File:Bundesarchiv_Bild_146-1985-074-27,_Hilfskreuzer_Kormoran.jpg

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こいつがTG21.1への目標誘導を行った犯人で、次の目標は「奪還部隊」輸送艦と推定されます。

しかし、すぐに急行できる艦艇が近くにいません。

さらに「偽装商船」であるため重要情報や暗号書など、押収したいものもあります。

そのため、JTFは決断しました。

『SBU(特別警備隊)を投入して、偽装AGIを拿捕する!』

 

SBU作戦投入準備!

SBUを投入して、偽装商船(AGI)を拿捕することが決まりました。

この作戦は「奪還部隊」の硫黄島到着遅延の要因の為、スピード勝負で作戦を展開します。

S-3(作戦部)にいる「特警隊運用幕僚」が中心となって、作戦計画が練り上げられます。

この作戦は、単にSBUだけを「偽装商船(AGI)」に降下させればよいわけでありません。

支援ヘリの投入・水上艦による支援態勢・部隊の回収など必要な後方支援もセットです。

「特警隊幕僚」からの要請で、艦艇を3隻(DDH×1、DD×2)を支援に回します。

特にDDについては、「CIWS BlockⅠB」搭載艦を派遣することになります。

図3 CIWS(BlockⅠBとBlock0)
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引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/40/HMS_Daring_%28D32%29_Phalanx_CIWS.jpg/678px-HMS_Daring_%28D32%29_Phalanx_CIWS.jpg
https://www.helis.com/database/pics/sis/3.jpg

「CIWS BlockⅠB」では、水上目標への精密射撃が可能であり、SBUの突入を援護する前提条件となります。

RHIBによる近接では、相手に対応する時間を与えてしまいます。

各部隊に、作戦準備指示を発令していきます。

 

SBU、偽装商船に突入!重要情報を確保せよ!

SF司令部で計画された、「偽装商船(AGI)」拿捕作戦の概要は、

作戦計画の概要

  • SBU(特別警備隊)2個小隊を投入
  • 第111航空隊がSBUをTG21.4のDDHに輸送
  • TG21.4のDDHを作戦拠点として、HS(SH-60J)に乗せ換え
  • DD×2は、偽装商船に近接・臨検と停止の警告、水上射撃支援
  • SBUはHSから降下して、速やかに「偽装商船(AGI)」を制圧
  • 制圧終了後、DD×2によりSBUを回収
  • AGIの制圧が難しい場合、SBUを撤退させDD×2により撃沈
  • P-3C×1を現場上空に張り付け、「敵SSN」の攻撃から防御
  • 負傷者等は、父時分遣隊又は硫黄島分遣隊に搬送

SBUを作戦投入する場合でも、概略としてこれだけの準備が必要になります。

SBUの運用作戦計画で司令部が実施すべきことは、

  • 多くの支援兵力
  • 部隊回収手段
  • 負傷者搬送方法
  • 突入失敗時の「代替作戦」の用意

などなど、多くの手順を踏む必要があります。

米海軍はこのような作戦について熟練していますが、海自ではまだ不慣れな状態でした。

 

ついにSBU突入!

硫黄島への作戦資材の集積が進む中で、「偽装商船(AGI)」拿捕作戦は決行されました。

この作戦が成功しないと、「離島奪還」の任務の大きな障害となるためです。

ついにSBUが「偽装商船(AGI)」への突入を開始しました!

図4 特別警備隊のHSからの降下(公開訓練)
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この演習の中で、「衛星通信によるリアルタイム送信実験」が行われていました。

SBU隊員のヘルメットにつけたカメラ映像が、リアルタイム衛星通信で司令部に伝送されてきました。

「偽装商船(AGI:多用途支援艦が模擬)」に突入していく様子が、SF司令部作戦室に流れます。

私も、艦発隊で録画画像でしか見たことのなかった突入の瞬間を初めて見ました。

 

作戦成功!重要情報確保!!

突入の後「制圧完了」までは、まるで映画のような状況でした。

制圧後、SBUから「敵X国の暗号書・作戦指令書」等の情報が転送されてきました。

やはり、「奪還部隊」への攻撃意図を持っており、敵SSNへの作戦指令も実施していました。

この時の多用途支援艦(偽装商船模擬)
敵艦役だった多用途支援艦には、「模擬重要書類」「模擬通信機」を乗せていました。
突入が始まったら「破棄」するよう指示が出されていました。
しかし、あまりにも早いSBUの制圧で、ほとんど「破棄」できなかったそうです。

また「公開訓練」では登場させていなかった「狙撃銃」も、訓練の為しっかり使用していました。

図5 上空支援の特警隊狙撃手(公開訓練では89式自動小銃)
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引用URL:https://encrypted-tbn0.gstatic.com/images?q=tbn:ANd9GcTntUgiP76vf3DXoqsSjn4DicwPGLoVHOtMc1IB4Trd_JbS8FnbkA

 

SBUの防衛出動下の運用法は手探り状態!

今回の演習では、SBUを「偽装商船(情報収集艦:AGI)」の制圧に投入いたしました。

SBUの本来任務は「武装不審船の制圧」となっていますが、防衛出動下での運用については手探りの状態です。

  • 「偽装商船(AGI)」の制圧に使用するのか?
  • 「離島奪還」の先遣偵察隊として使用するのか?
  • その他、基地防備の主力として使用するのか?

私の現役時代から論議されていました。

SF司令部では「強行制圧」部隊として運用するという考えが主流でした(当時)。

今後「特別警備隊」の「防衛出動隷下」での運用方法を再検討すべき時期かもしれません。

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2 件のコメント

  • ピケット船への対処は、もう、物理的に不可能だと思います。 X国の漁船は1000隻を越えると言われていて、これが有事の際はすべて軍に協力するわけですから、、、今回、描かれているように電波収集ができるような大型のものしか対処できない、、、TG21も、実戦ならゾンビのように湧いてくるウザい漁船に囲まれながらの作戦遂行を強いられるのでしょう。人海戦術は侮れないですね。

    • 通行人さん、コメントありがとうございます。
      これからの時代は「海の人海戦術」というのがLSFと共に流行になるかもしれません。
      「協同体制」の海上保安庁に、作戦海域の商船・漁船の排除(強制入港指示)をしてもらいながら対処することになるでしょう。
      電波発射艦はELINTで探知できますが、集団で寄られてそこに対艦ミサイルが飛んでくるなんて戦法も出てくる可能性があります。

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