【海上自衛隊】いずも型を『空母に改修』ていうけどさあ~

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『いずも、かがを空母に改修するって言ってもねえ?』

みなさまこんにちは!管理人のペンギンです!

当サイトをご覧いただきましてありがとうございます。

昨年末から『いずも型』が空母に改修される!F35Bを搭載する!と騒がれてます。

中には、すでにF35Bが運用できるようになってる!なんて論調も存在します。

16DDHから24DDHまで関与した身としては、いろいろと言いたいことが・・・

この記事では、建造に関与したものとしての情報のご紹介をしてみます。

関連項目としてこちらもご覧ください。

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『ひゅうが』型からF35Bの運用を考慮した艦艇設計

今回『いずも』型の空母化が騒がれています。諸外国の反応も激烈なところも多くあります。

16DDHから関わった本職としては、『何をいまさら・・・』といったところです。

元々、16DDHの基本設計時には『将来的な発展要素』として『F35B』の運用が考慮されていました。

そのため、甲板上の『昇降機』の性能要求について『F35』が搭載できることが求められました。

図1 『ひゅうが』の昇降機(後部)
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引用URL:https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-dd-50/gunkanmaki23/folder/1278367/10/33636610/img_0?1256916007

特に『後部昇降機』は、改造なしで『F35』が搭載できるよう設計要求が行われています。

F35Bでは『スキージャンプ台』は不要!

空母化が論議されるとき、いつも話題に上るのが『スキージャンプ台』です。

図2 オーストラリア『キャンベラ』級強襲揚陸艦
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引用URL:https://iwiz-chie.c.yimg.jp/im_siggPlvh4YgNofMdTdjx36rAiw—x320-y320-exp5m-n1/d/iwiz-chie/ans-370178169

AV-8B「ハリアー」では必要な装備でしたが、STO(短距離離陸)機能に優れるF35Bには不要の装備になりつつあります。
無理をすれば『ひゅうが』でもSTO離陸は可能なのが『F35B』の特徴です。

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アウトボード化した『いずも』型

『ひゅうが』型では、インボード型の昇降機を使用しましたが、やはり使い難さがあります。

そのため『初めて』アウトボード型の昇降装置が採用されました。

図3 『いずも』後部アウトボード型昇降装置
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引用URL:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/f/f2/DDH-183_%E3%81%84%E3%81%9A%E3%82%82%2811%29.jpg/250px-DDH-183_%E3%81%84%E3%81%9A%E3%82%82%2811%29.jpg

ここまで見ると『いずも』型が空母に改修されそうな感じがしてきます。

 

『艦隊防空』か?『島嶼防衛の投射能力強化』か?

『いずも』型の空母化報道には、重大な疑問点があります。

『空母化』の主任務目標が『艦隊防空』なのか『島嶼防衛の投射能力強化』なのかはっきりしていないことです。

『艦隊防空』という考え

米英仏露のような、正規空母を保有する国であれば『艦隊防空』というはっきりした目標があります。

今回の『いずも』空母化改修報道では、『艦隊防空』を例に挙げる報道があります。

その場合、今まで海上自衛隊が主任務と位置付けてきた『対潜・対水上艦戦』はどこに行ったのでしょう?

イージス艦と航空自衛隊、米海軍の支援による『艦隊防空』という考えを変更するのは、容易ではありません。

海上自衛隊の『作戦用務』全般を見直す必要が出てきます。

すぐに実施するのは無茶な考えではないかと・・・

『島嶼防衛の投射能力強化』について

現在、海上自衛隊に一番不足している能力が『島嶼防衛の投射能力』です。

陸上自衛隊が創設する『水陸機動団』への射撃支援について、海上自衛隊には能力が不足しています。

しかし、『8艦8機体制』を放棄してまで、DDHにF35Bを搭載するメリットが存在するのでしょうか?

 

『島嶼防衛』のための『水陸両用戦』は、『第1輸送隊』の指揮下で実施します。

護衛隊群は、HVU(最重要目標)である輸送艦の護衛に必要です。

わざわざ、対潜ヘリを削減してF35を搭載する必要性がありません。

現状の『いずも』空母化改修は、現実性が低くコストもかかる物ばかりです。何しろ、パイロットがいません。

戦闘機パイロットという大きな壁

海上自衛隊発足以来『戦闘機パイロット』の養成はされていません。ここが大きな問題です。
ジェット機パイロットは存在しますが、戦闘機パイロットの養成・戦力化には時間がかかります。

戦闘機パイロットの育成・戦力化には、多くの時間と労力・費用が掛かります。
(これは空自の方が一番よく知っているでしょう。)

戦闘機を購入して、船に搭載したら、即時に実力を発揮できるわけではありません。

戦闘機だけがあっても、パイロット・整備員・支援体制の構築に時間がかかります。

図4 F35B夜間着陸(夜間着陸って本当に難しんですよ!)
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引用URL:platform.com/gizmodo/dist/images/2013/08/130828F35.jpg

もし『F35B』を海自にて導入すると仮定する場合、以下の計画が考えられます。

海上自衛隊戦闘機導入への体制計画(案)

  • 初期(5年後~10年まで):航空自衛隊F-4パイロットの転換・整備支援要員育成課程の習熟化
  • 中期(10年~15年後):航空自衛隊の戦闘機課程への要員教育委託・艦上訓練の習熟
  • 後期(15年後をめどに):戦闘機パイロット、整備・支援要員の経歴管理体制の完成
といった長期的な視点が必要です。

15年~20年といった長期的な視点での体制整備と、要員教育・持続的な訓練の実施という大掛かりな計画になります。本気で『防衛大綱』に盛り込んだ上で実施する必要があることです。

今回の報道は『多目的汎用輸送艦』への布石!

今回『いずも』型改修の報道にて、いろんな反響が飛び交いました。

反対意見、賛成意見など多種多様に意見が飛び出しました。

『いずも』型の空母化改修報道は、飛ばし記事とは言いません。

『防衛省・海上自衛隊』からの『観測気球』記事と考えるべきでしょう。

昔16DDHの初期案が発表されたころは、かなりひどいものでした。

図5 16DDH初期案
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引用URL:http://www.maroon.dti.ne.jp/klan-klang/pic/rev/rev_koda02_figure06.png

その後修正されて、全通甲板型が容認されることになりました。

今回は、検討が進められる『多機能艦艇』へのF35B搭載への、布石と考えられます。

『空母はともかく、輸送艦だったら・・・』

そんな考えを考慮した、事前報道であった可能性もあります。

いずれにしても『国民の劇的な支持』無しには、空母は無理と考えています。

今後の動向にも留意が必要です。

こちらもご覧ください

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